2011年6月20日月曜日

時代をこえて


「ゴーカイジャー ゴセイジャー 
スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」なのです。
歴代の戦隊ヒーローたちが、大集結。
久しぶりの休日は、同じく学校が休みの寛との
映画デートと相成りました。

男の子は戦闘ものが大好きです。
別に教えたわけでもなく、与えたわけでもないのに、
いつの間にかしっかりはまっています。
日本に帰ってくるまで、
寛にとって「爆竜戦隊アバレンジャー」は
「パワーレンジャー・ダイノサンダー」であり、
「デカレンジャー」は「パワーレンジャーS.P.D.」、
「マジレンジャー」は「ミスティック・フォース」、
という具合に、役者も外人、台詞は英語の
アメリカ版リメイクを見ていたのです。

一方、父である僕は、日本の戦隊と共に育ちました。
映画のバックに流れていた、
「バンバラバンバンバン、バンバラバンバンバン♪」
というテーマソングを聞くと無意識に身体が動いてしまうし、
見覚えのあるヒーローが佃煮のごとく登場するやいなや、
心はすっかり7歳です。

あの頃、若くて引き締まっていた僕のヒーローは、
僕と一緒にきっちりおっさんになっていました。
腹が出ていました。皺が刻まれていました。
それでがっかりしたか?いえ、とんでもない。
夢の中の「永遠のヒーロー」を気取るのではなく、
ちゃんと現実の世界に、君と一緒にいたんだよ、という、
作り手のメッセージにも思えて、
目を輝かせている寛と同様、大変感動してしまったのです。

帰り道、ショップのグッズに寛と二人ではりついたとき、
男同士の連帯感がぐっと強まった気がしました。

2011年6月18日土曜日

かつての僕へ

和やかなムードあふれる、移動中のバス。
T(岡田選手)の「くしゃ顔ブイ!」も、キンコ(金子投手)のキラースマイルも、
試合のない練習日ならではのリラックスモードです。
















僕の隣では、ビッキー(大引選手)がアイパッドで、「ワンピース」に夢中です。
もはや「おたく」領域に棲む彼は、
「絶対はまりますから読んでください!」と布教に必死。
我が家では、ヨメと寛がワンピース・ファンですが、
僕はあまりの登場人物の多さに、どうやってもついていけません。
もともと、「何かにハマる」ということのない性格なだけに、
ワンピース・ブームも、どこか他人事です。

一方で、「ハマる」ビッキーは、何度も何度も、同じところを
読んでは感動しています。まるで教科書を読むように、
大変几帳面にワンピースを堪能しています。

アイパッドじゃなくて紙の本やったら、食ってまいそうやなあ。

「この台詞が」「このキャラクターが」と丁寧に説明してくれるその姿は、
小学校の頃、クラスに一人や二人はいた、鉄道や虫の博士と何ら変わりません。

何ごとにも、とにかくマジメすぎて、自分を苦しめてしまいがちなビッキー。
チャンスで打てなかった試合後は、茫然自失として、
呼びかけても反応すらなくどよーんとしています。
それを見ていると僕は、かつての自分を思い出すのです。

ただ必死で、もがくように野球をやっていた自分。
融通がきかなくて、頑固だった自分。
切り替えの下手だった自分。
己を押さえつけるがあまり、はじけることのできなかった自分。
そこから開放された時、僕の気持ちはどれだけ軽くなったことでしょう。
ビッキーも、こっちの世界に引っ張り込んで、
あれこれ背負っている肩の荷をおろしてやりたい。

マジメじゃない、イコール、不真面目、ではありません。
不真面目に野球をやっている選手なんて、一人もいないのです。
ただ、長丁場の戦いの中では、切り替え上手にならなければいけないし、
ちょっといいかげんなくらいでないと、
乗り越えていけないものがたくさんあるのです。

守備うまい。センスいい。チャンスに強い。
あとは、はじけるだけやぞ、ビッキー。

じじいの遺言、しっかり聞いたってくれ。

2011年6月10日金曜日

勝負強いのに・・・

 
いじられるのです。それはもう、連日です。
ロッカーにさりげなく置かれたゴキブリのおもちゃを見て
「ふわわわわあーっ!」
ゴムのヘビ見て、
「ひえええええーっ!」
何回も、何回も、同じ手にやられているというのに、
同じリアクションでビビるから、新喜劇も真っ青です。
 
主犯は金子投手や、近藤投手なのですが、
あまりのビビリっぷり見たさに、模倣犯が続出。
ロッカーばかりか、カバンの中にまでびっくりおもちゃを入れられるという、
小学生レベルのいたずらに、「もおー!」と天を仰ぐ、その姿がまた、いとおしい。
 
人柄の良さで誰にでも愛される、チームのまとめ役、「ペー」こと北川選手。
彼がいなければ、オリックスは成り立ちません。
だというのに、Vサインをしても、ちっとも「俺様、イエイ!」という自己主張はなく、
「ブブブ・・・ブイ・・・?」と、申し訳なさそうなところが謙虚でお茶目な彼らしいでしょ?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そういえば、毎回ワニのおもちゃを見て、
「うわわわわあーっ!」と叫んどるけど、
ゴキブリやヘビならまだしも、普通に考えたら、
京セラドームにワニはおらんやろ!
 
PS・試合以外では、冷静さを欠くようです。
 
PS2・京セラドームには、ゴキブリもヘビもいません。

2011年6月6日月曜日

同じ場所、違う思い出

 
 
家から甲子園が見えます。
ナイトゲームの時は、夜景の中、光のリングがキラキラと、ひときわ綺麗です。
高校時代のランニングコースに家を構えた僕は、あの頃と同じように、
山の上からの景色を見渡しています。
 
近くて遠い、あこがれの球場。
 
目指して、目指して、それでも出場することは叶わなかった甲子園。
阪神との試合で訪れるたびに、土を拾って帰りたい、と心から思うのです。
 
試合前、ベンチに座って「なっつかしいよなあー!」と、
いかにも「甲子園出ました」風に冗談で言ってみたら、
「懐かしいですよねえ」と、本当に出場した選手たちが
相槌を打ってくれました。
 
スマン。俺は中学の時、西宮市の体育大会で、組み体操とリレーしただけ。
 
 

2011年6月4日土曜日

すぐに拾いましょう

 
 
サウスポー、といえばピンクレディー。
はい。おっさんです。
 
最近はサウスポーという言葉自体、あまり聞かなくなりました。
「左利き」、野球で言う「左投手」のことです。
 
アメリカの球場の多くは、投手が西に向かって投げるように作られているとのこと。
だから、左ピッチャーの腕は南側に来るので「サウスポー(PAW・手)」。
この部分は、研究熱心なビッキー(大引選手)の受け売りですよ。
 
なんでそんな話になったかといえば、今日まで遠征していた、
広島のマツダ・ズームズーム・スタジアムで、たっぷり西日を浴びてきたからで、
野手にとってはつらく眩しい、その眩しさが、
僕にとっては思い出深い日差しだからなのです。
 
数年前、デンバーの空港で声をかけてくださったのは、
マツダスタジアムを作るために、全米各地の球場を視察していらした方々でした。
青々とした天然芝の外野に立つと、まるでそこはレッズの本拠地・シンシナティ。
座席の色がもっとまっかっかだったなら、どこでもドアをくぐった気分になるでしょう。
 
夢のような情景を瞼に焼き付けて帰宅したら、
じゅうたんに転がっている犬の落し物を目の当たりにして、
一気に醒めました。
 
寝よ。

2011年6月2日木曜日

ごめんなさい

インパクト、ありすぎです。
だから味に期待したらアカンのやろな、と
つい思ってしまうタイプのネーミングです。
ギンギンギラギラの店構えより、
渋いたたずまいの料理屋のほうが旨そう、
という気持ちに似ている。




お世話になっている方が下さったのは、
おそらく和ませるための心遣いでしょう。
うん、きっとそうや。
じゃあ、笑いながらいただきましょうか、と
ヨメに焼いてもらったら、
うわあ、すいません!うまい!
思わずお詫びしてしまったほどのうまさでした。

ごめんなさいごめんなさいと、
つぶやきながら食べた夕飯は人生初。